@ハワイ島のエドファームにステイしている間、本当に色々なことがありました。
具体的にどういうことが起きたのかというと・・・
まず、水道をエドファームに敷こうということになり、エドファームの入り口から蛇口の部分まで、実に200mくらいを水道管が埋まる程度の横穴を延々と全員で掘りました。そして、そこにそれは長い水道管を横に寝かせ、土をかぶせ、水道の蛇口の部分まで繋げました。
他には、僕は名前が「堀(ほり)」なだけに、トイレ用の穴掘りというのが僕の担当になりまして、深さ50cmほど、直径30cmほどの穴をひたすら掘り続けました。ここのファームの地盤は砂利や小石や大きな石が混じったかなり硬い土で、ま~とにかく、掘るのに苦労をしました。
ついでに用のたし方についても記載しておきますと、ここのファームの皆はおしっこはその辺で済ませ、大の方はここの仮設トイレ(とっても見えないようにちょっとしたベニヤ板で囲われているだけ)でするのですが、用を済ませた後、マカデミアナッツの殻を上にかぶせます。これを繰り返していくうちに、穴が一杯になり、そろそろ新しい穴が必要だなぁ・・・となると、「Naoya~!」と呼ばれ、僕の出番となるのです。
で、一杯になった穴は数週間ほど時間を置いてから、バナナとかアボカドとかパパイヤの苗を植えて、循環するという仕組みを試していました。
後、こんなこともありました。エドファームにいた2頭のヤギのうち、1頭が野犬に噛まれて、もう今にも死んでしまいそうな状況でした。そこにエドがやってきて、その場にいた10名くらいのメンバーでどうするか会議をしたのです。そして、結論は「このまま苦しんでいる姿をただただ見るのはとても辛い。死をただただ待つのはとてもかわいそう。とどめを刺して、皆で命を頂こう」と。
さて、「誰が、ヤギのどこの箇所に、どうやってとどめを刺すの?」ということになり、その時、自ら手を挙げたのはエドファームのリーダー的存在であったJ(ジェイ)でした。カバンから自分のナイフを取り出し、まだわずかに動いていたヤギの喉の部分に一気にとどめを刺し、静かに皆でその様子を見守り、ヤギを全員で抑えるように抱きしめ、一晩、木に括りつけ血を全て流し、解体をし、ほぼ全ての部位を頂きました。中にはベジタリアンの人もいましたが、彼らもその時ばかりはヤギの肉を口にしました。
こうした毎日は実に豊かな時間で、そこにあるのは、僕ら人間の命・動物の命・野菜や果物などの自然の命だけ。
そこに真っ直ぐに、精一杯に生きていました。
英語とか、国とか、男とか女とか、そういったことを全て乗り越えた、等身大の自分をマジマジと見せつけることでしかそこのメンバーに参加する術はないという、今思えば、自分を精一杯プレゼンテーションする環境がそこにあったような気がします。
つづく。
※写真はリーダー的存在のJ(ジェイ)と僕。トリップする時にはいつも所持していたバナナにナンバーを付けて1日何本までと決めていました。正に毎日がサバイバルでした。