奄美大島に重油の回収に行ってきました!

先週の2月20日~22日までの2泊3日で奄美大島に洗濯用洗剤「All things in Nature」の開発者である”きむちん”と二人で行ってきました。


※↑左からきむちん、たけさん、ゆうせい君、僕。この自作した竹トングで楽しく重油を回収しました。

今回、奄美大島で重油を回収するにあたり、息子2人と一緒に竹製のトングを30個ほど手づくりしていきました。

・・・というのも、既に2月8日に日帰りで奄美大島入りをしていた”きむちん”が「My Little Pocketでゴミ拾いする時に考案した、あのトングがあると、きっと役に立つよ~」とアドバイスしてくれていたのです。


※↑この竹トングを8歳&6歳の息子たちと5時間近くかけて、30個楽しく作りました。

だから、トングを製作しながら、2人の息子たちに、「この竹トングはさ、奄美大島に流れ着いた重油を回収する時にとても役に立つんだ~。重油って、タンカーの燃料なんだよね。残念ながら、流れ出たら、水に浮いて流れてきて、砂浜や磯にくっついちゃう!見た目だけじゃなくて、食べ物と間違って食べちゃったウミガメも死んじゃうし、磯の海藻だって食べられなくなるの。だから、流れ着いたら毎日拾わなきゃいけないの。拾ってくれてる島の人たちの大変さや、人間たちが生き物に迷惑を掛けてしまった罪を償うためにも!!!一生懸命つくろうね!」と。

そして、奄美大島に到着して、計5箇所ほどのビーチを3日間で回りましたが、下が”砂”か”砂利(小石)”かによって、その作業内容は大きく異なりました。


※↑よ~く見ると実は重油が半分埋もれています。


※↑竹トングで少し持ち上げると、ほら、重油が出てきました


※↑分厚い重油も漂着していて、外側は砂が付いて乾いていても、中身はチョコレートのようにまだドロドロのものも。


※↑まだ外側もドロドロした重油もあり、砂、砂利、小石、海藻など、何にでもくっ付いてしまいます。


※↑洗濯用洗剤「All things in Nature」の開発者である”きむちん”もコツコツと重油回収。今回で2度目の来島。


※↑1時間弱でこれ位の重油を回収しました。バケツ半分くらい。

砂の上に重油が漂着している際のイメージは、チューイングガムに砂が付いている感じで、それを見つけては、竹トングでつまんで、ゴミ袋の中に入れていく・・・という作業。

これが砂利の場合、温かい日が何日か続き、その砂利の上に付いていた重油が溶け出し、どんどん下の層へ垂れていくので、最初は表面だけの砂利を取り除くのですが、それが手持ちのスコップで下へ掘らざる負えなくなり、最終的には20cmくらい掘らないと重油を完全に取り切れない!・・・という作業。


※↑最も大変だった現場がこちら。下が小石で数日間、そのまま放置されると、これらの重油は溶けながら下へどんどん落ちていくので、結果的に20cmほど深くまでスコップで掘り続けることに。あっという間にバケツもいっぱいになります。


※↑スコップがビックリするほど重油だらけになりました。


※↑20分ほどで2袋。もう本当に重労働です。一袋10kgはあったと思います。手に持っているオレンジ色のものは、手の平にビニール袋の紐の部分が食い込むととても痛くて持ち難いので、他の作業している方々に教わって、ビーチに漂着していた”漁網で使う浮き”のようなものをこのようにリユースしました。


※↑奄美大島にはこのような青いドラム缶に「漂着重油回収」と白い文字で書かれたものが配置してある、この中に回収した重油を入れます。

当然、20cmも砂利を掘るとゴミ袋はあっという間にパンパンになって、重さも相当になるので、その回収した後のゴミ袋を決められた場所に運ぶだけでもかなりの重労働でした。

砂利や小石全体に重油が付いている訳では無く、少しだけ、もしくは半分くらい付着しているものが大半なのですが、それでもゴミ袋に入れなければいけない・・・それは、それは、とても切ない作業でした。

作業時の格好は、上下のレインコート&長靴&ゴム手袋という完全防備で臨みました。
※今回の旅に備え、それらを事前に購入しました。バケツ、ゴミ袋、養生テープ、ティッシュなども。


※↑養生テープ、竹トング、長靴、バケツ、ティッシュペーパー、上下のヤッケ、ゴム手袋、ポリ袋。

当然、重油はあちこちに付着し、それらをAllで実際に掃除してみました。

その場で付着したばかりの重油を取るのは、1:4(All:水)で希釈したスプレーをシュッシュッと吹きかけて、少し揉んであげれば取り切ることができました。これが数時間、数日経つと、かなり頑固に付着してしまっているので、希釈スプレーでは取り切ることができず、Allの原液を使って、何とかキレイに取ることができました。

スコップや長靴、ゴム手袋やカッパなどの道具類もタワシで擦って洗わないといけません。重油は、時間が経つと固まって取りにくくなるので帰ったら直ぐにその作業で、翌日の回収に備えました。


※↑しっかり洗剤でよくこするも、若干、重油が点々で残りました(ちなみに結構な重油がベッタリ付けて、数分後)。


続けて、原液のAllを1プッシュしてよく揉みました。


※↑結果、ほぼ取れました!ポイントは、①重油はすぐに固まっていくのでできるだけ早く落とすということ、②ベットリこびり付いてしまった場合は、新聞紙やウエスなどである程度の重油を先にふき取ってから、表面に残っている重油をAllで落とすというstepです。

僕は、生涯初めて、この重油の回収作業の体験をしましたが、現地へ行ってみて、色々なことを学ぶことができました。この重油回収は、後、数日とか数週間で終結するようなそんな生半可なものではありません。

タンカーに搭載されていた燃料の重油は2千トン。今までに回収された重油は鹿児島県だけで約90トン(2月28日付、西日本新聞)。海上では、海上保安庁の巡視船が航走拡散という手法で水中に分散させ自然の浄化力に頼っていると言います。

県の予算も2月28日で打ち切りと聞いていますので、そうなると、回収業者は全く動いてくれないので、後はボランティアや有志のみで動く・・・ということになります。

弊社としては、今後も洗剤の寄附を継続的に行っていきますが、最も大切なことは、”マンパワー”が最も必要だということです。

奄美大島は、島全体に重油が漂着しているのではなく、全くその被害を受けていないエリア(ビーチ)もあります。ですから、奄美大島の海、川、森を心と体で目一杯満喫して、その恩返しとして、ビーチの重油の回収もする。そんな素敵な観光客が、たくさんこの島に来てくれたら・・・と思いました。

今回、現地のリアルな情報を提供してくれて、現場をガイドしてくれて、たくさんの現地の仲間を紹介してくれた奄美生まれで奄美育ちのキャンネンサーフのプロサーファー 碇山(いかりやま)ゆうせい君には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。


※↑本当にお世話になったゆうせい君のお店”キャンネンサーフ”の中で。

地元の方、奄美大島に惚れ込んで移住をした方、そして、僕らと同じように今回のニュースを聞いて、居ても立っても居られないで島に駆けつけた方々、そんな多くの方々とリアルに繋がることができました。

海はつながっています。
日本も島国です。
こういう時こそ、現地に行って、動いてみる!

その大切さを改めてヒシヒシと感じることができました。
また、行きます!


※↑きむちん、直さん、僕。数年越しでようやく直さんとお会いできました。三浦沖の重油漂着の時にも色々と情報交換をさせていただきました。


※↑キャンネンサーフのゆうせい君がこんなに素敵な仲間を紹介してくれました。海はつながっています!!!

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