ファスティングって何ですか?
ダイエット目的ではなく健康管理のために
ファスティングとはいわば体内の大掃除で、体調を整えることができます。本来はヨガなどの精神修行や病気の治療として行われてきたものです。今ではヨガや病気治癒目的ではない人にも、体調管理やストレス解消のために半日から3日程度で手軽に行われるようになりました。
現代でいうファスティングは何も食べない、飲まない、というものではなく、必要な栄養をサプリメントや少量の野菜、果物で補いながら行う「半断食」です。ダイエットのために行われる場合もありますが、痩せるのは結果的なこと。その本来の目的はあくまでも健康な身体づくりにあります。
内臓が休息し活性化される
では、なぜファスティングをすると体調が整うのでしょうか。現代人の腸は、日々の過食や不摂生、食品添加物などによって酷使され、かなり汚れているといわれています。腸が汚れているということは、腸から全身に栄養を運んでいる血管や細胞も汚れているということ。つまり全身に毒素を広げ、溜め込んでしまっている状態といえます。
ファスティングをして胃腸(消化機能)を休ませれば「潜在酵素」をすべて代謝にまわせるので、全身に溜まった毒素を効率よく解毒、排泄して、速やかに細胞を新しく再生することができます。期間を置いて何度かくり返し行えば、大腸の宿便も排泄できるようになり、腸内環境も良好に。小腸は多くの免疫の集まっている場所ですが、小腸がリフレッシュすれば免疫機能も高まります。
また胃腸が休まれば肝臓、腎臓、膵臓などの臓器の負担も減り、すべての臓器をリフレッシュすることができるのです。
不調が改善感覚も敏感に
体中がきれいにお掃除されれば、頭痛や肩こりなどの不定愁訴や、軽い風邪や腹痛などの症状も改善するでしょう。
ファスティング期間中は「消化酵素」の大幅な節約にもなるので、若さを保つためにも体調をみながら定期的に行うといいでしょう。 ファスティングのあとは五感や感性も研ぎ澄まされ、味覚も敏感になり、食べ物の味がはっきりとしてきます。現代人の肺は排気ガスなどの大気汚染により汚れていますが、肺の機能もアップするので呼吸も深くなり、空気もおいしく感じられるでしょう。
ファスティングは本来、医師の指導のもとに行うのが基本ですが、ポイントさえ抑えれば個人で手軽に行こともできます。まず自分がファスティングに向いているかどうかを、チェックしてみましょう。
細胞自浄作用は、飢餓状態で活発化する
オートファジー(自食作用)とは、細胞を常に新しい状態に保つ浄化システムのことです。この働きがないと、細胞内に毒素が生じて、異常なたんぱく質が溜まってしまうといわれています。 このオートファジーは飢餓状態において特に活発になるという研究がありますが、ファスティングして飢餓状態をあえてつくることで、細胞の自浄作用をより高めることができると考えられます。