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ゆる〜りな人

無理せず楽しく続けられるマクロビを

食は人生を左右するものだから、 病気になる前に食の大切さに気づいてほしい。

松崎 恭子さん(ゆったりマクロビ美人食教室)


毎月第3週に料理教室「ゆったりマクロビ美人食教室」を開いている、松崎恭子さんにお話を伺いました。

管理栄養士として働く中でマクロビオティックに出会い、今は料理初心者やマクロビオティックを知らない方も無理せず楽しめる料理教室を主宰しています。柔らかな風の通るクッキングサロンで、松崎さんが今感じる食のあり方についてお聞きします。

皆の役に立つと思い、働いていた管理栄養士時代

管理栄養士からマクロビ美人食教室の主宰に至るまでの経緯を教えてください。

幼いころ、周りと比べて自信が持てない子どもでした。そんなとき、料理をしたら周りの人が喜んでくれたのです。人と分かち合う楽しさや、周りの人に喜んでもらえる嬉しさを知ってから料理が大好きになり、自分にも自信が持てるようになり、「食」を通して、誰かを健康に、幸せにしたい、いつしかそう考えるようになりました。

大学で栄養士の資格をとり、卒業後に病院の栄養士になることに決めたのも、自然な流れでした。このときの私は、栄養士の仕事が誰かの健康と幸せに繋がるのだと信じていたのです。

しかし、実際仕事に就いてみると、そこには思い描いていたものとは違う景色が広がっていました。病院には、「食」が原因で病気になる方がたくさんいたのです。それを正すための現代栄養学は、計算やデータなどで栄養管理を行う〝数値〟の世界。計算上は合っていても、患者さんは一人ひとり、体質も病気の原因も同じではないのに……。

数字ばかりが見られるこの現代栄養学のあり方に違和感を覚えた私は、「もっと美味しくて、健康にいいものがあるはずだ」と考えはじめます。

そんなときに出会ったのが、〝マクロビオティック〟だったのですね?

はい。本屋で食事療法の本を探していたときに手に取ったのが、マクロビオティックのものでした。最初は、マクロビオティックに対して懐疑的だったんですよ。「本当にいいの?」と。

けれど、基礎から学べるクッキングスクールに通うようになってから、マクロビオティックが〝なるべく自然な形で食べることで、心とカラダを整える食事療法〟だということが分かってきました。「これなら『食』を通して、誰かを健康に、幸せにできる!」そう感じました。

目も美味しい、マクロビご飯。簡単で手軽に作れると、生徒さんからも好評です。

 

ゆるゆるな私でも体感できたマクロビの世界

マクロビオティックとは「自然な形で食べることで、心とカラダを整える食事療法」だとおっしゃっていましたが、
もう少し詳しく聞かせていただけないでしょうか?

ベジタリアンと混同してしまう方が多いのですが、マクロビオティックとベジタリアンは違います。ベジタリアンとは「菜食主義」とも呼ばれ、動物性の食品の一部や全てを食べない人たちのことを言いますが、マクロビオティックは動物性の食品を食べてはいけないわけではありません。

先ほど私が言った「自然な形で食べること」というのは例えば、今はスーパーに行くと野菜をいつでも買えますし、お肉だっていつでも食べられます。けれど、それは四季を無視した科学的な農法で作られた野菜であったり、大量生産するために大きく成長させられた牛のお肉であったりと、自然からかけ離れたものが多いです。

本来、お肉や乳製品など動物からいただくものは、とても貴重だから、ありがたくいただくものなのですが、今の時代、それがわかりにくくなっていますよね。

では、松崎さんのおっしゃるマクロビオティックとは、自然とかけ離れてしまった、今の食の在り方を少しずつ自然に近づけていくことなのかもしれませんね。
しかし、どうして「美人食」というテーマで料理教室を行っているのでしょうか?。

若い方や女性のアンテナにひっかかりやすいからです(笑)。実は、マクロビオティックを始めたとき、体質だからと諦めていた冷え性が改善しました。大好きな甘いものもお酒も、ガチガチに食事制限をしたわけでもないのに……です。こんなゆるゆるな私ができたのだから、皆にも体感してほしいと始めたのが料理教室でした。

マクロビオティックを全く知らないような若い方や、これから子どもを妊娠する女性にも食の大切さを知ってほしいけれど、「健康に良い」と謳っても彼女たちには響かないと思ったのです。だから、あえて「美人食」という名前をつけました。

確かに、「マクロビオティック」と言われるより「美人食」と言われる方が、興味をそそられそうです。

いくら健康にいいと言われても、美味しくないものを我慢して食べるのは長続きしません。心もカラダも幸せになるような食事というのは、「美味しい」から続けられるのです。

だから、私の料理教室では「美味しい」ことを非常に大切にしています。最高の美人食とは、つまり、最高の健康食であると言えます。

 

心が豊かになるための一つの選択肢であれば良い

料理教室を受講されているのは、どんな方が多いのでしょうか?

30~50代の女性です。妊婦さんや子どもを持つお母さんが、お子さんが生まれたことをきっかけに食べ物を見直す方も多いです。私たちはひとりで勝手に育つのではなく、両親が美味しいご飯を毎日作ってくれたから、健康に日々を過ごせているんですよね。

けれど、大人になったらどうでしょう? 多くの人は疲れていたり、小さいころ胸いっぱいにあった夢が今はなかったり、社会に対し閉塞感があったりしています。家庭で食べるご飯や食卓の時間を今よりも大切にできれば、活力がみなぎって社会で活躍できるのではないでしょうか? そう私は感じています。

 

食卓の時間を家庭の中で作ることは、カラダだけじゃなく、心の健康にも繋がるのですね。
松崎さんは一貫して、「心も健康であること」が大切なのだとお話しされていますが、それはときにマクロビオティックよりも大切なことなのでしょうか?

生徒さんに教える上で「無理しない」ことは、とても大切にしています。食べ物よりも、心理的状況のほうがカラダへの影響が強いからです。

だから無理して料理をしたり、難しいものを作ったりするのではなく、いかに心が生き生きしたまま料理をすることができるか。ごきげんな人で不幸せそうな人って見たことありませんよね。ご飯を食べる相手ももちろん大事ですが、ご飯を作る人が気持ちよく料理ができて、それでいて自分も健康になるご飯を作れることがとても大事です。

皆さん忙しいと思うので、100%手作りじゃなくていいんですよ。家族や仲間と、皆で明るい食卓の時間を持つことで心も健康になると思うし、やる気や活力が出るのだと思います。

結局のところ「何を食べるか」よりも、「どんな気持ちで誰と食べるか」の方が大事な気がしています。例えば、忙しくて作る時間がない方がコンビニ弁当を選んでも、健康のために食べることはできると思うんです。

お弁当ひとつとっても、それを作った人がいて、コンビニまで運んでくれた人がいて、そうして、自分のもとに辿り着いています。作ってくれた方たちへ感謝を持って食べることができれば、自然といい方向へいくんじゃないでしょうか。

逆に「植物由来じゃないとだめ」とか「全部自分で作らないと」と考えてしまうと、食べることが嫌になってしまいますよね。「こうしなければいけない」という考えに縛られることで、食べ物への感謝の気持ちも持つことができず、どんどん苦しくなっていくと思います。

たまには、お弁当を買って自分を休ませてあげてもいいんです。それが、心が豊かになるための一つの選択であればいいと思います。

食を選ぶということは、自分がどう生きたいのかを考えることなのかもしれませんね。

 

「ゆる〜りな人」松崎 恭子さんへの質問

Q.

ゆる〜りと日々の暮らしを楽しむには、 どんなことを取り入れたらよいのでしょうか?
A.
風を感じるのはどうでしょうか? 私、自然風があたっているときが本当に心地良くって。
忙しいときは意識が内に集中してしまうので、それだけでパフォーマンスが下がったり、中々リラックスできなかったりするのですが、風を感じると意識が外に向いてリラックスすることができると思います。
5分でも10分でもいいので、窓を開けて風を感じてみてください。

取材日:2018年6月


Profile

松崎 恭子 さん

ゆったりマクロビ美人食教室
http://macrobicooking.net

幼い頃から食べること、料理することが大好き。健康意識の高い家庭に育つ。「大好きな“食”を通して、皆さんの健康と幸せのお役に立ちたい」という思いから管理栄養士になり、病院や施設、家庭への訪問を通して、食改善の仕事に従事する。
そこで「難しい計算や厳しい制限ばかりのごはん」に疑問が沸き、“マクロビオティック”と出会う。現在は、マクロビオティックをベースに『体にやさしい&おいしい料理は、誰でも簡単にできる♪』その方法を楽しく実践する料理教室を主催、レシピ考案などを行う。

 

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