ミトコンドリアは私たちが生きるためのエネルギーを生み出してくれる源です。 いつまでも若々しくあるために、ミトコンドリアについて知り、ケアしていきましょう! (監修・佐野正行)
Q. 「ミトコンドリア」とは、なんでしょうか? その役割について教えてください。
「ミトコンドリア」とは、からだのエネルギーの90パーセント以上をつくりだしている小器官です。
私たちのからだは、約60兆個もの細胞からできています。ミトコンドリアとは、その一つひとつの細胞の中に数百〜千ほど存在し、エネルギーを生み出している小器官です。
人のからだの90パーセント以上のエネルギーは、ミトコンドリアがつくりだしているといわれています。近年、低体温の人が増えていますが、それはミトコンドリアがうまく働いていない人が増えているからかもしれません。
ミトコンドリアは、呼吸によって取り込んだ「酸素」と食事によって取り込んだ「栄養素」から、「二酸化炭素・水・エネルギー」を生成しています。ミトコンドリアの働きが活発になると、水がどんどんつくられ、からだが潤います。
肌もうるおうので、美肌を目指したいなら「ミトコンドリア・ケア」に注目してはいかがでしょう。
Q. 老化の原因といわれる「酸化」について教えてください。 ミトコンドリアと酸化も、関係がありますか?
からだを酸化させるもと「活性酸素」を増やさないポイントは、 ミトコンドリアを元気に保つことです。
「酸化」とは、からだが錆びることです。ミトコンドリアは酸素を取り込んでエネルギーを生み出していますが、取り込んだ酸素の2パーセントは活性酸素となります。
通常ならそれを中和する酵素が働き還元されますが、加齢やストレスなどによって酵素の力が衰えると活性酸素は中和されなくなります。中和されずに体内に残った活性酸素の酸化反応によって肌が損傷すれば、しみやしわができますし、血管が損傷すれば動脈硬化にもつながります。
酸化反応によってミトコンドリア自体の遺伝子を痛めつけ、さらに大量の活性酸素を発生させたり、発ガン性のある化学物質と結びついてガンをつくりだしたりしてしまうこともあります。ミトコンドリアがうまく働かなければ、取り込んだ酸素を消費しきれず、活性酸素をさらに増やす原因にもなってしまいます。
酸化を還元する酵素の働きは40代を境に急激に衰えるため、40代を越えたらミトコンドリアの働きを妨げないようストレスを減らし、ミトコンドリアの酸素消費力をいかに維持していくか、対策を取りたいものです。
Q. 老化の原因に「糖化」があると聞きますが、「糖化」とはなんですか? ミトコンドリアは、それも防いでくれるのでしょうか?
「糖化」を防ぐには糖分を取り過ぎないこと。 ミトコンドリアが元気なら、糖分を消費してくれます。
「糖化」とは、いわゆるからだの「焦げ」のことです。デザートのクレームブリュレ(「ブリュレ」=フランス語で「焦がす」)とは、表面の砂糖をバーナーであぶって焦がし固めたデザートですが、まさにこれが体内で起こっている「糖化」のイメージです。
糖化は、体内でエネルギーを産生する際、不要となった糖とタンパク質が結合して起こります。これが細胞一つひとつの中で起きれば細胞が硬くなり汚れてしまいます。すると肌トラブルや老化、動脈硬化や骨粗鬆症、認知症のリスクが高まるのです。
糖化を防ぐにはまず、糖分を取り過ぎないことです。健康な成人の血管中には、たった5グラム程度の糖分しか含まれていません。しかし私たちは、その10倍以上もの糖分を、たとえば炭酸飲料(500ミリリットルの中に糖分55グラム程度)などから一気に摂取することがあります。
糖分の取り過ぎに気をつけ、そしてミトコンドリアが元気ならば、摂取した糖分をどんどん消費してくれるので、からだが焦げにくくなり、若々しさも保たれるでしょう。
Q. ミトコンドリアを元気にするには、どうしたらいいのでしょうか?
呼吸、食事、運動、睡眠などの生活習慣を整えることや、「珪素」をサプリメントなどで取るといいでしょう。
ミトコンドリアは呼吸から取り入れた「酸素」と、食事から取り入れた「栄養素」をもとに働きます。つまり、ミトコンドリアを元気にするためには、呼吸(深呼吸)をしっかり行うこと、そして食事を整えることも重要です。それと同時に、適度な運動、リラックス、正しい姿勢、良質な睡眠などが必要です。
また、腸内環境の改善も大切です。朝起きたときに空腹を感じるかどうかが、腸内環境が良好かどうかのバロメーターになります。朝起きたときに空腹を感じなければ、腸が疲れている可能性があるので、夜の食事量や食べる時間を調整したり、一食抜いたりして腸を休ませてあげるといいでしょう。腸内環境を整えるためには、空腹時間を意識的に設けることも有効です。
もう一つ重要なのは「珪素」を摂取することです。ミトコンドリアを元気にするためには珪素がないとはじまりません。珪素は細胞をつくる材料であり、ミトコンドリアは珪素を変換させてエネルギーをつくりだしているという説もあります。また珪素には、発生してしまった活性酸素を無害な酸素に変え、傷ついたミトコンドリアを若返らせる働きも期待できます。
珪素が不足するとミトコンドリアは働けなくなり、あらゆる組織の機能が低下、老化してしまいます。ミトコンドリアは、細胞を動かすエンジンのようなものです。エンジンが動かなければ細胞は働かなくなり、臓器の動きも停止してしまうのです。
珪素は野菜にも含まれていますが、野菜に含まれている珪素量自体が減っているため、必要量を摂れなくなっています。
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